「ローマの休日」から「オーメン」までグレゴリー・ペックの世界

子鹿物語 (1946) : The Yearling

ピュリッアー賞を得たマージョリー・キナン・ローリングスの小説を映画化したものでポール・オスボーンが脚色し、クラレンス・ブラウンが監督にあたった1947年作品のテクニカラー色彩映画である。「男は神に非ず」のチャールズ・ロシャー、レナード・スミス及びアーサー・E・アーリングが撮影を監督し、音楽は故ハーバート・ストザートが作曲した。なお色彩撮影賞、子役演技賞のオスカーを与えられた。

監督:クラレンス・ブラウン
出演:グレゴリー・ペック、ジェーン・ワイマン、クロード・ジャーマン・ジュニア、チル・ウィルスス、クレム・ピヴァンス、マーガレット・ウイチャリー、ヘンリー・テラヴァーす、フォレスト・タッカー

子鹿物語 (1946)のストーリー

フロリダが北部のやぶ地帯の空地にバクスター一家は自然と戦いながら農作をしている。父親のペニイはやせて背の高い男で未開の原野を開墾し、家畜を育て、家畜荒らしに来る野獣を退治するのが仕事である。母はブロンドの小柄な女であるが1日中、台所仕事に追われ、遊び盛りの11歳の息子ジョディーを小うるさく叱るか根はやさしい働き者だ。ある朝、家畜荒らしの大熊の足跡をたよりに、ペニイとジョディーは3頭の犬を連れてでかけた。運悪くペニイの猟銃は爆発したので熊を逃がし、かえって犬を犠牲にしてしまう。鉄砲なしでは危険なのでペニイは隣人フォレスターを訪ねる。フォレスター一家は父と母のほかに大男の息子達アーチ、ミルホイール、ギャピイ、バック、レムの5人と背骨の曲がった末子がいる。ペニイは連れて行った猟犬とレムの最上の銃とを交換する。レムはその小犬が大きなクマ犬の子だと信じこんだのである。その後ペニイは作物を売りにヴォルージアへ出掛ける。お共をしたジョディーは彼が崇拝するオリヴァーが旅から帰って、恋人のツウィンクと結婚すると聞いて喜ぶ。ツウィンクにはレムもほれていて、オリヴァーがレム達と会うと大喧嘩となり、ペニイ親子もオリヴァーの見方をして戦った。このため両家は不和となり、バクスターの豚が盗まれたのもフォレターの仕業だと考え、ペニイは取り返しに出掛ける。その途中ペニイは大毒蛇に足をかまれ、シカを射殺してその肝臓と心臓とで毒を吸いとる。殺されたシカの仔ジカは森の中で鳴いていた。ペニイは死にひんしたが助かる。それはシカのおかげだから、といってジョディーは仔ジカにフラッグと命名し、楽しい毎日を遊んで暮す。ところがある朝、トウモロコシの若苗が根元まで食い荒らされていた。母に叱られたジョディーはさくをこしらえる。しかしフラッグは一跳びに越えてトウモロコシを食べる。さらに煙草の若苗も食い荒らしたので、ジョディーはフラッグを殺せと命名される。悲しんだ少年は仔ジカを森の中に追い込んだが、翌朝フラッグはもどってきた。母が仔ジカを射ったが、仔ジカは重傷を受けただけだった。苦しむフラッグを見るにしのびず少年は仔ジカを射殺した。その悲しみにたえずジョディーは家出し、ボートに乗って川を下った。餓死しかけたジョディーは船長ボイルに助けられた。程経で彼は心配している父母の許へ帰って来た。もはや少年ではなく、1人前の若者として。

関連記事

  1. 大いなる罪びと (1948) : The Great Sinner

  2. 白い恐怖 (1945) : Spellbound

  3. パラダイン夫人の恋 (1947) : The Paradine Case

  4. 廃墟の群盗 (1949) : Yellow Sky

  5. 白昼の決闘 (1946) : Duel in the Sun

  6. 紳士協定 (1947) : Gentleman’s Agreement